滞在記【加藤虹海】

岩室に滞在してから数週間経ちました。大学も始まり、レポートに追われながらこの滞在記をかいています。いまの忙しさとはうってかわり、ゆっくりとした時間の流れのなか過ごしたあの1週間をとても鮮明に覚えています。街路灯の光、温泉の匂い、にわとりの鳴き声、夜の外の静けさ、それと相反するシェアハウスの賑やかさ。たった1週間ですが、その地の一員になれたような居心地の良さが温かかったです。そんな私にとって大切な大切な思い出を皆さんに少しお裾分けできれば、と思います!

岩室に滞在して一番に感じたことは、あったかい地域だなと感じたことです。自分が田舎育ちということもあり、田舎という言葉に少し冷たく閉鎖的なイメージをもっていました(自分の地元はそんな感じ)。そのため、岩室に行っても受け入れてくれるのだろうか、所詮よそ者だと思われたらどうしよう、といった不安を胸に抱えながら、とりあえずたくさんの人と話そう!と目標を定めました。人が大好きで溶け込みやすいところが自分の唯一の武器だと思ったからです。

目次

とも家での生活

このプロジェクトに参加するにあたって、シェアハウスって私にできるの?というのが一番にありました。周りの人に今度シャアハウスすることを伝えたら「あんたはぜったいむり!」って全員に言われました。今考えれば失礼な話ですが、自分自身できんのかなーと覚悟ももたないまま当日を迎えたのでみんなと会う直前は心臓バクバクでした(笑)そんな不安なんて吹き飛ばすくらい、とも家のメンバーとプロジェクトメンバーの親しみやすさ!優しさ!明るさ!面白さ!どうやって育ってきたらあんなに素敵な人になれるのだろう、一瞬にしてみんなのことが大好きになりました。尊敬できる人に出会えるということは幸せであり、その出会いは自分の財産になります。みんなでご飯を作って、たくさん話して、カードゲームして、稲刈りして、美味しい日本酒飲んで、たまに温泉に行って、笑いが絶えない毎日でした。

小冨士屋

 小冨士屋というお菓子処に足を運びました。岩室温泉せんべい発祥のお店です。小冨士屋さんのお店に入るとすぐにおもてなししてくださり、黒豆茶といちじくようかんを食べさせていただきました。これがすっごく美味しい!!三味線が置いているなど古風な雰囲気も相まってとても落ち着く場所でした。お店の方に岩室の好きなところを伺うと、海も山もあり自然に溢れているところ、時間の流れがゆっくりで落ち着くところとおっしゃっていました。また、岩室には喫茶店がないため少し休めるような場所にしたいというおもてなしが多い理由も教えてくださりました。私はお土産に、岩室温泉せんべいとたまご饅頭を買いました。

おてつふろ

おてつぶろとは、旅館のお手伝いと引き換えに温泉に入らせていただくというものです。岩室にきて温泉に入らないわけにはいかない!やる気満々で取り組みました。今回は、濱松屋さんにお世話になり、草むしりをさせていただきました。虫が大の嫌いな私ですが、無双モードに入り全然気にせずなんなら仲良く(?)しながら草刈りできました。4人でどこが草多いかな?とかここも刈ったほうがいいかな?と話し合いながら、歌いながら、できたので体力仕事も一瞬で終わりました。なんといっても私にはこの後の温泉がついているので力がみなぎってました。お手伝いをした後はお待ちかねの!温泉!黒湯という今まで入ったことない湯に入らせていただきました。

生き返る~~~!!!!!!

凄く凄く気持ちよかったです。お湯がとぅるとぅるで景色もばっちり!心も体も浄化されました。源泉100%なのですっごく黒くて、温泉から上がった後は足やお尻が真っ黒になっていて新鮮でした。その後、館長さんにお話を聞かせていただきました。濱松屋さんの良さ、観光業としての旅館の実態など興味深いお話でした。葛きりも一緒に出してくださり、あったまった体に冷たい葛きりがとても美味しかったです。

ねこのストーンペイント

岩室を歩いているとこのようなねこの描かれた石をたくさん見かけます。これは岩室に住んでいる方が書いているそうです。私はその方にお話をききたい!と思い、お願いして家にお邪魔させていただきました。急な提案にも嫌な顔せず受け入れてくださりました。とても感謝しています。普段は猫の保護活動を行っていて、ストーンペイントは趣味として始めたそうです。猫の保護活動に対して最初は嫌な顔をする人もいたが、長く続けてそれを公表することで周りの人の理解に繋がるとおっしゃっていました。ストーンペイントがきっかけで話しかけてくれる人も増え繋がりが増えたそうです。今後の岩室への想いとして、若い人たちが戻ってきたいと思えるような場所になり活気が戻ってほしいとおっしゃっていました。とても熱い思いで岩室のことが好きなことが伝わってきました。2時間弱お邪魔させていただきましたが、笑いが絶えずとても楽しい時間でした。

岩室地域に来てみて

上記以外にも思い出はたくさんあります。稲刈り、山菜鍋、酒造巡り、毎日の朝の散歩(素敵な人にたくさん出会いました)、いわむロック、だいろの湯などなど、、たーくさんあります!書ききれない!私の文才では伝わらない!ので割愛しますが、どの場面でも岩室の方々は優しかったです。なんでこんなにも岩室の人は優しいのだろうと考えてたくさんの人にお話を伺った結果分かったことがあります。①岩室は昔から温泉街ということで観光客といった外からのお客さんが多かった②岩室には芸妓さんが多くきていたため大変な状況にある人を助ける、気にかけるということが当たり前になっている。この2つの歴史的背景からいまの岩室ができているということです。私は岩室のことが大好きになりました。

最後に

このトビラプロジェクトに参加した理由はたくさんありますが、大きな理由として自分に自信をつけたいというのが大きかったです。自分を一言でいうとするなら良くも悪くも凡人だと思っています。秀でているところもなく自分に自信がないですが、一丁前に危機感だけは抱いていました。そんな自分を変えたい!経験を自信に変えたい!というのは大きかったです。実際に、周りが凄い方々ばかりでやっぱり自分は凡人だなとあらためて思いましたが(笑)たくさん話をきいて、みんなの経験を少しでもお裾分けしてもらおうという気持ちでした。実際、今回の経験は自分にとって1つのターニングポイントとなりました。

この活動を進めるにあたって動いてくださった全ての皆さん、受け入れてくださった岩室の皆さん、本当に、ありがとうございました!私はすぐ隣に住んでいるのでいつでも遊びに、手伝いにいきたいと思います!

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この記事を書いた人

にいがたイナカレッジ事務局

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