なぜインターンに行ったのか
実はイナカレッジ自体は昨夏も参加しており、地域を変えて2度目の参加でした。4年生になり、1か月近く地域に入ることは大変だとわかっていつつ挑戦したのは、中継ならではの特徴にありました。
もともと卒論に使う調査を今年の夏にしたく、地域にいる高校生について調査したいと思っておりました。そんなとき、中継集落のイナカレッジの募集を見かけました。そのインターンのタイトルが「ムラを出た人たち・これからムラを巣立つ子ども達に届けたい!中継の志をつづる 冊子づくりプロジェクト」であり、中継集落には11人と他の地域と比べてたくさんの高校生がいることを知り、ぜひヒアリングしたいと思い参加しました。
「出てっていいよ」が言えるむら
中継集落で生活をしながら行事に参加していると、高校生も大人もおじいちゃんおばあちゃんたちもみんな前向きで元気そうで。来る前まではてっきり高校生たちは行事ごとなどには非積極的で、早く集落から出たいと思う人が多いのだと思ってました。
確かに中継集落に来てすぐ行われた盆踊り大会の準備をしていた高校生に話を聞いてみると「面倒くさい」や「親に言われた」など言っていたが、それは本心ではないとすぐわかりました。
インターン期間も終盤になってくると、中継の人とも関係性が深まってくるもので、親御さんに「息子さん(娘さん)、将来どうなって欲しいですか。」などと聞くと、「高校卒業したら出ていっていいと思ってる。本当はいてほしいけどそんなことは言えないし、自分も一度出て帰ってきたし、やりたいことやったらいいと思う。」と話してくれる方もいました。
高校生に話を聞いてみても「高校卒業したら仕事も学ぶところもないから出ていくけど、行事とかあったら帰ってくるし、たぶんいつか帰ってくると思いますよ。お父さんは好きにしたらいいって言ってくれるから。いい両親だと思う。」と話してくれる子がいました。
高校生がちゃんと中継に対してふるさと意識があって、自然と帰る場所になっているところにすごさを感じました。
さらに、親子ともにお互いを信頼し合い、1人の人として見ている姿にも感動しました。言葉で縛らず、背中を見せたり、それを感じ取ったり、親以外の人からも学び成長していく環境があるのは大きな価値だなと思いました。正直私もここに嫁いで子育てしたいと思うくらいにうらやましかったです笑
純粋に良い夏休み
当初は卒論に使う調査のために来ておりましたが、途中からそんなことを忘れてしまうくらいにとても充実した日々を中継で送らせてもらいました。終始感じていたのは「私は生きてる」という感覚。
自然を身体に感じ、近所の人たちと楽しく日々の日常を語り合い、素朴だけど栄養満点でおいしいものを食べ、仲間たちと楽しく飲む、こんな田舎では当たり前かもしれない日常がなによりも私を元気にしました。
時には川に連れていってもらい、ちびっこのように箱眼鏡で魚を探したり、畑に行って草むしりをしたり、いつもなら汚れるからとか危ないからなど理由をつけてやめてしまっていたことも、ここでならやらなきゃもったいない!という気持ちにさせてくれました。きっとここで色々な体験をしていた自分を傍から見たら、のびのびとしていてとてもいい笑顔を浮かべていたと思います。
普段がいかに肩に力を入れて、なにかに追われながら表情を殺しながら生きていたかが感じました。
大学生活最後にこのような感覚を得られたことは大変大きな価値になったと思います。
最後に
コーディネーターとして支えてくださったスタッフの皆さま、プリンターや家の準備等、身の回りのお世話をしていただき、LINEグループでは盛り上げていただいた支所の皆さま、壁を作らず懐広く私たちのことを受け入れ、面倒をみていただいた中継集落の皆さま、本当にありがとうございます。
大変楽しく、貴重な夏休みを過ごすことができました。
これからもいま家は横須賀ですが、強さんのブログで中継の様子を追ったり、折を見ていきますので一緒にビール飲みましょう!
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