暮らし、を考える【米澤奈菜】

こんにちは。米澤奈菜です。

2019年8月8日から9月9日の1ヶ月弱、私は、柏崎市矢田集落でインターンをしました。

このインターンのプロジェクトは、「集落農業の今と昔に触れて地域を発信!小さな村の記録集づくり」です。「記録集」・・・と言っていいものかわかりませんが、私達は、精一杯、矢田集落の冊子『ヤタのタネ』を作成しました。

きっかけ

私の知人3名が、昨年、にいがたイナカレッジの夏のインターンに参加ました。その彼女達がインターンの経験を語る、キラキラした姿に驚きました。

 

何が、彼女達をキラキラさせたのだろう?

私も参加すると、何か変わるのかな?

 

大学3年生の夏。周りは就活を始めている中、正直、1ヶ月弱も集落で過ごすことに迷いはありました。しかし、「今参加しないと、一生後悔する!」と思い、参加させていただくことにしました。

私の目的

また、私のこのインターンに参加には、大きく3つの目的がありました。

 

①農業や農村、またそこでの暮らしを学ぶ。

大学で農業を学んでいます。講義だけでなく、もっとリアリティのある学びをする。

②自分に自信をつける。

人と話すことが苦手で、どうしても自分に自信がもてない。なにか、自信になる経験をする。

③ 普段の暮らしに対する違和感・モヤモヤを軽くする。

今、大学の周りのアパートを借りて、一人暮らしをしています。数㎝の壁で隔たれた隣の部屋に、誰が住んでいるのか分かりません。一歩外を出て、大学に向かう際、うつむきながら、無言でたくさんの人とすれ違います。友達と会って、今日初めての声と笑顔が出ます。

他人なのだから、むやみに接触したいのは当たり前。

そう頭で理解しながらも、どうしても「一人で生きる」ことに圧迫を感じ、今の暮らしに違和感・モヤモヤを抱いていました。

集落での暮らし

矢田集落での暮らし・・・何もかもが新鮮でした。

自転車をこいでいたり、歩いていたりすると声をかけてくださったり、

「野菜もっていきな」と、たくさんの美味しそうな野菜をわけてくださったり、

家に上がり、素敵な手料理をいただいたり、

毎日のように家のチャイムが鳴り、玄関先で雑談をしたり、

 

語りきれませんが、私にとっては、初めての・新しい・素敵な暮らしでした。

その中で特に印象に残ったのは、盆飾りとごはん会。

 

私達のインターン開始日が早く、ちょうどお盆の時期と被っていました。集落の方とおしゃべりをしていると、「盆飾り」というワードが。

盆飾り?なにそれ??

そんな反応を示す私達を見て、数日後に盆飾りするからに見に来てね、と誘ってくださいました。(盆飾り・棚飾り・段飾りともいうそうです)

見に行くと、とてもご立派。ご自身の畑で収穫した野菜も飾りつけに使われていました。矢田集落の皆さんがご先祖様を大切にする姿や、今生きるものの命の尊さを学びました。

そして、ごはん会。家庭料理を食べたい!皆さんと集まる機会がほしい!そう思い、私達が企画しました。

すると、平日の昼間にも関わらず、20名ほどの方々が来てくださいました。集まったごはんの中には、初めて食べるものもありました。私は、おばあちゃんの味付けがとても好きになりました。

また、思いがけずこの会が、若い方とご年配の方が顔を合わせるきっかけになりました。集落内では、離れた世代と会うことがほとんどないそうです。集落の方々の交流の場になったことを嬉しく思いました。

そして、私達インターン生3人の暮らし。私が初日に抱いていた不安はどこへやら。布団をピッタリくっつけて寝るほど、仲良く・楽しく暮らせました。涼香ちゃん、友唯ちゃん、ありがとう。

冊子作り

初めは、プロジェクトの通り、農業を中心とした冊子にしようとしていました。しかし、矢田集落で暮らして、農業のほかにもう一つ魅力的なものに出会いました。それは、集落の皆さん(人)です。

皆さんいい人なのはもちろん、とてもユニークな方々ばかり。様々な人が住んでいることを知りました。また、ごはん会の際、集落内でも、お互いに顔を合わせたことのない人がいることを知りました。世代間との関りがあまりないそうです。

そんな、生き方の多様性・人と人との関係性が私達の心に残りました。そして、人に焦点を当てた冊子にしたい。そんな経緯から、私達が作成する冊子のメインは「人」になりました。

 

冊子作り中は、「私達にしか」作れない冊子にしようと心がけました。

「人」以外にも、私達から見た矢田を様々な面から映し出しました。(先ほどの述べた、盆飾りとごはん会も冊子に取り入れました。)

冊子のタイトルは、『ヤタのタネ』。涼香ちゃんが考えてくれました。

「お世話になった矢田集落の皆さんの、話の『タネ』になったらいいな。」「私たち3人が、矢田集落の明るい未来に向けて蒔かれた、『種』のような存在であったらいいな。」

「この夏、私達を暖かく迎え入れてくださった矢田集落に、元気な芽が出て、綺麗な花が咲きますように。」

そんな思いが込められています。

私達が感じた矢田集落の魅力が、この冊子を手に取った方々に伝わることを願います。

 

目的の達成

さて、3つの目的の達成状況です。簡潔に。

  • 農業は、家庭菜園のような、暮らしに近い形の農業もあることを知りました。また、農業をしている人に着眼するのも面白いと思いました。
  • 集落の皆さんが温かく話しかけてくだったおかげで、話すことに対する苦手意識が減りました。また、ここでの経験自体が私の自信になりました。
  • 私には、田舎での暮らしが向いていることが分かりました。「一人で生きているんじゃない」、そう思わせてくれました。

これから

普段の暮らしにちょっと丁寧になれば、ちょっと幸せになる。

5感を意識すれば、なんだか気持ちがよくなる。

誰かと笑いを共有すれば、それは2倍、3倍になる。

 

矢田で過ごしたからこそ、学ぶことが多くありました。

これらは、私の人生を今後、より豊かにするでしょう。

 

 

矢田には、自分を受け入れてくださる方々がたくさんいらっしゃいます。

 

少し落ち込んだ時、ふと懐かしくなった時に、矢田での暮らしを思い返します。

 

ちょっと成長した自分を見せに、また、矢田にお邪魔します。

そのために、今、頑張ろう。

 

自分が戻る場所ができました。本当にありがとうございました。

「元気な芽が出ました。」

 

「綺麗な花が咲きますように。」

米澤奈菜