自分と向き合う

Don’t settle.

“The only way to do great work is to love what you do. If you haven’t found it yet, keep looking. Don’t settle.”  Steve Jobs

皆が知っているであろうスティーブ・ジョブズの言葉です。

好きなことを仕事にする。

これがどれだけ大変なことか容易に想像が付きます。

でもいつの間にかそれをひたすら求めていた自分がいました。

自分のしたいことはなんやろう。どんな仕事がしたいんやろう。

そう自分に問い続け、悩み続け、大学を過ごしていました。

大学2年の冬。

僕は大学を休学しイナカレッジ のインターンに参加することを決めました。

 

自己紹介

工藤京平 1996年生まれ

生まれと育ちは京都府京都市。

一橋大学経済学部に入学し東京で一人暮らしを始める。

高校ではダンスをし、音楽に体をのっけていました。

大学では山岳部に入っていましたがあまり身が入らず家で読書と映画ばかりの怠惰な生活を送る。何を思ったのか大学2年終了と共に休学しイナカレッジ のインターンに参加。

今はインターンが終わって大学に復学し、計量経済学とミクロ経済学を必死に学んでいます。

インターン中にスノーボードにどハマりしたこともあり、何かスリリングなスポーツをしたいなと最近模索中の大学三年生です。

 

 

頭のなかのものを体験し感じてみる

このインターンに参加した主な動機は二つ。

一つは、漠然とした田舎や農業に対する憧れにも似た興味です。

街中で生まれ育ち農に触れることなく生きてきた約20年間。

だからこそなのか、自分のまったく触れたことのない世界に自然と興味を持つようになりました。

そして例えば自給自足のように、そこでの暮らしは現代的な貨幣主義に依存しない生き方ができる世界なのではないかと、当時よく読んでいたミヒャエル・エンデやシルビオ・ゲゼルの本から田舎の自分にとっての未知感とこれからの可能性に思いを馳せていました。

そのため頭の中では田舎というものがどういうものなのか、そして自分はどう感じるのかというものは出来上がっていました。

でもそれはやっぱり頭のなかの話であって、実際の田舎というものがどんなところで、どんな暮らしがあって、そしてそれを経験して自分は実際にどう感じるのかという実体験が必要だと感じ、実体験の伴わない知識(憧憬)はないものと同じで、これはやるしかないなと考えました。

そして二つ目は、一つ目と繋がってくるのですが、こんな時間的にも精神的にも自由な大学という環境で、今動かなきゃ・動けなきゃ、どんどん動けなくなる自分がいるのがわかったからです。

動かなきゃまずい。頭で考えるんじゃなく身体で感じる。

つまり動かなくてはという焦りと、さらには何者かになれるかもしれないという期待感があったのだと思います。

 

コメを売り、バーを作る

僕がインターンとして活動したのは新潟県小千谷市若栃(わかとち)集落。

中越地震という大災害がありながらもそれを乗り越え、糧にし、這い上がってきた、小さいけれど内なるエネルギーを秘めた集落です。

僕の仕事のメインはコメの販売。

生産、営業、マルシェの出店、webショップの開設・運営、企画、アンケートによる市場調査、既存の顧客約500人とのコミュニケーションづくり、お米の美味しさ研究、おいしい炊き方研究など、この一年で色んなことをやりました。

そしてありがたいことに売上も伴って伸びてくれた。

またコメの販売以外に、村人と来訪者を繋げるというコンセプトのバーの立ち上げをやらせてもらっていました。現在進行形ですが、店のコンセプト作り、空間デザイン、撮影、現場作業などを主に、村のメンバーと3人で進めています。

 

僕は何を得たのだろうか

インターン生活が半年を迎え、一旦の区切りを打つ時期、僕はこの半年で何を得たのか、何も得ることができていないのではないか、そう思っていました。

確かに、野菜の作り方とかコメの作り方とか、得たものはたくさんあった。

でもそうじゃなくてもっとこう、自分の中から出てくる達成感、自分自身に対して胸を張れる何かを僕は感じることができませんでした。

元々半年でイナカレッジ のインターンは辞めて、次の半年は他のところでインターンをするつもりでした。

しかしこのまま次のインターンに進んでも同じことを繰り返すだろうなと思いました。

つまり何も得ることができないんじゃないかということ。

インターンの場所とか内容とかが問題なんじゃない。僕の中の、何かが、問題なんだ。そう感じました。

でも何が問題なのか、わからず悩み続けていました。

 

ある言葉

次の半年もまたイナカレッジ で頑張ろうと決心しながらも、何か釈然としないものを抱えながら過ごしていたある日。

ちょうどわかとちの収穫祭があった11月のあの日に、僕はこんな言葉をかけられました。

『君はある程度のことはなんでもうまくできてしまう。でもそこにあなたの情熱がない。』

やっと気づきました。すごくストレートに気づかされました。

僕の問題は “熱”です。

僕は物事に取り組む時の情熱が足りない。

それが足りないが故に何にも表面をさらうだけで良い意味で深みにハマろうとしない。だから物事の深い次元での面白さに気付く機会を逃しているし、何がしたいのかもわかりえない。

そこからの5ヶ月間、僕は今まで取り組んでいたコメに関して1から勉強をし直し、熱を傾け、コメの深みにハマることに。

 

括弧の中のやりたい!

僕の参加動機の話に戻りますが、ある意味自分のやりたいことがわからなくて参加したのだからこれがやりたい!といった主体的動機なんて弱くても仕方がない。

でも、でもです。これがやりたい!がないのならそれが本当にそうかわからなくても仮のやりたい!を固定してしまう。そして現状の焦りや何者かになれるかもといった受動的な動機を上回る動機として括弧の中に入れた、やりたい!を自分の中に持っておく必要があって、その仮のやりたい!を軸にして目標を立てて行動をする。その行動の中で括弧の中に入れていた、やりたい!が違うなと感じたらまた別のやりたい!を仮止めしてそれに向かってまた奮闘すればいい。

とにかく、あの時の僕は受動的な動機に負けていました。

それ以上の動機を見出せなかったのが反省点だなと今になって思います。

でもこれって意外に難しい。

 

Don’t settle.

留まることなく今目の前にある括弧の中のやりたい!に情熱を傾けて挑戦する。そしてダメなら次に行く。これがKeep looking. Don’t settle.の意味するところなのだと思っています。

これからのこと

自己紹介でも書いたように、今は大学に復学し就活も目前。

インターン中にコミュニティビジネスに近いバーの立ち上げに関わったこともあり、誰かの笑顔を見られるようなサービスやものづくり、仕組みづくりがしたいと考えています。

と言ってもやり方は千差万別。今はその手段としてITに興味があり、これから無限の可能性を秘めたITをもっと使えれば、できることの範囲が格段に広がるのではないかとその可能性に魅せられています。

そのため今は六次化やコミュニティビジネス、飲食店の運営など様々な事業をITをフルに活用して取り組むIT企業でインターンをしています。