3回目を迎える地エネゼミ。この日はめちゃめちゃお天気がよかったのですが、中にいると寒い・・・。
この時期の新潟ではよくある現象ですね。ということで、里山ハウスの外で講義をすることにしました。
そして、武樋さんのロケットストーブ。冬に暖かく過ごすための重要アイテムです。
ロケットストーブなら、少ない燃料で大きな火力。煙も少ないので、外だけでなく、工夫次第では室内でも使えそうです。実際、武樋さんは以前住んでいたアパートでロケットストーブをコンロ代わりに使っていたそうですが。
差し入れのあんぼを焼きながらのどかに講義スタート!
この時期の新潟あるある・家の中が外より寒い!というのは、放射冷却というのだそうです。
放射冷却のしくみを知ってびっくり、宇宙から熱を奪われているんだそうですよ-!なんて壮大なお話なんだろう。
さて、冬の暖かい暮らしをするうえで、大切なこと。
開口部や壁・天井など居室を囲む構造部分をしっかり断熱することが基本。
しかし!リノベーションやリフォームなどをするには手間も予算もかかります。
では、今の現状でどう家の温暖化をすすめるか?
資料によると、冬の暖房時に熱が逃げ出す割合は、屋根6%、床10%、換気17%、外壁19%、開口部48%。
窓などの開口部からは約半分の熱が逃げている!ダントツです。
後半で二重窓の設置も行うため、二重窓で熱伝導を遮断することの重要性をデータで実感しました。
では、熱の伝わり方・身体がどうやって暖まっていくのか。
熱の伝わり方・身体の暖まり方は以下の3つに分類されるようです。
伝導:物を通じて熱が伝わる。暖かいものに直接触れることで熱が伝わる。(カイロや湯たんぽ)
対流:空気や液体などの流れによって熱が伝わること。暖かい空気にふれてあたたまる。(ファンヒーターなっど)
放射(輻射):遠赤外線などの熱線によって直接、熱が伝わること。(反射式ストーブ・火鉢など)
暖房器具で違う熱の伝わる順番
<ブルーヒーターや反射式ストーブ>ヒーター→人、またはヒーター→壁→人
<ファンヒーター>ヒーター→空気→人
では、メインイベント・サーモグラフィーで熱を見てみましょう。
布団に入った野村さんの様子。
布団から出ている野村さんの頭部の熱がわかりますね。大きく空いている首回りから熱が逃げている様子。野村さんから伝わった熱が布団をあたためているのもわかりますね。(←これが伝導ってやつですね。)
また、ブルーヒーターにあたっている榎本さん。
かざしている手の平が特に暖まっていますね。赤外線を直接手の平がキャッチしている証拠です。
その周辺の壁もかなり暖かくなっている様子。こうやって壁などに熱が蓄えられることによって、家全体が暖かくなっていくんですね。
さて、後半では里山ハウスの2階の部屋の二重窓化。
ポリカーボネートの板&二重窓にキットを使いました。切るのが結構大変でしたが、プラスチック用ののこぎりなど道具を揃えれば結構楽に切ることができました。
これで、今年の冬はあったかです。
<番外編>武樋式ロケットストーブ着火法
これ、ビックリするくらい早く火が点きます!!
ちなみに、今回の講座前に募集した暖かく過ごすための知恵を以下にまとめました。
<気軽にはじめられる温暖化のススメ>
(1)天井にアルミシートを貼る(遮熱)
普通、熱気は上へ上へと昇っていくのですが、赤外線を介して上から下に熱が伝わりもします。天井遮熱は特に夏に有効ですが、マッチングの良い暖房と組み合わせると冬もまた有効です。
(2)床下断熱
下の投稿と同じですね。外気温にほぼ等しい床下から断熱することができます。
(3)ガラス窓プチプチ断熱
定番となりつつある手法ですが、ポイントはサッシの部分まで貼り付けることがおすすめです。
(4)敷布団として毛布
毛布の起毛が表面での熱対流を抑えてくれるので、すき間からの冷気の流れこみを抑えてくれます。
(5)ジーパンの下にジャージ
第2の心臓と呼ばれる足周りを暖かく保ちます。
(6)湯たんぽ
熱量を計算してみると、意外と優秀。湯たんぽ1回で、おおよそご飯1杯分のエネルギーになります。
(7)よもぎのお風呂でぽっかぽか
よもぎの葉や枝をある程度の大きさに切って、お茶パックなどに入れてお風呂に投入。いつものお風呂より体が温まって、ぽっかぽかの状態で快適に過ごす&寝られます。袋を湯船に浮かべるのでなく、事前に煮出しておいて、煮出したお湯ごとお風呂に入れると、さらに効果倍増です。
地エネゼミでは暖かく過ごす知恵を引き続きゆるーく募集します。
以下のFBページまたは地エネゼミ事務局(jiene.niigata@gmail.com)までお寄せ下さい。
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皆さんが、冬をあったかにすごせますように!