ムラに学ぶ、ヒトに学ぶ、自分らしいライフスタイルを実現する。
米づくりの目標を立てよう!!

あっという間に新年度ですね・・・今シーズンの米作りのもうスタートですね。

ということで、昨年度の新米塾のまとめ、その2です。

その1では、実際お米を作るのにどれくらいのコストがかかるのかを確認しました。次に、それでは自分はどのくらいの規模で、どんな米づくりをするのかを考えてみたいと思います。

 私たちは4つのパターンの米作りを考えてみました。

パターン1 「趣味」としてお米を作りたい

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パターン2 「ボランティア」として棚田や中山間地域の田んぼを守りたい

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パターン3 「副業」としてお米を作りたい

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パターン4 「主業農家、生産組合」で米をつくる

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だいたいこんな4パターンではないでしょうか。


 

それではこの4パターンの人は、どんな米づくりを目指せばいいでしょう。

パターン1 「趣味」としてお米を作りたい

この人は米を売るというよりは、自分で食べる、人にあげる分を作るといった感じでしょうが。最低、労賃を除いた経費つまり「物財費」が、販売した場合の一般的な値段くらいで抑えられるようにという目標を立ててみました。つまり、「これまで買っていた米が、買うのと同じくらいの経費(労賃除く)で、自分で作った米が食べられる」という目標です。

販売しないからといって、無限に労力も含めた経費が増えていかないようにしっかり数字を把握しておくことが大事ですね。

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パターン2 「ボランティア」として棚田や中山間地域の田んぼを守りたい

この人は、趣味の方よりは収量があると想定し、労賃を除いた経費つまり「物財費」と「自家用米」分を賄えるだけの販売収入は得たいということです。つまり、売上で、物財費と、買うのと同じくらいの経費で自分の食う米が得られればOKということですね。

販売にそんなにがんばる時間があるわけではないと思いますし、量もそう多く採れるわけではないと思うので、いかに経費を抑えるかということがポイントになります。

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パターン3 「副業」としてお米を作りたい

この人は、ボランティアとそう変わりませんが、単純に人件費を除く経費「物財費」以上は、販売して元はきちんと取りましょう。

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新米たちの米づくりの収支

その1で見えてきた人たちはどのパターンに当てはまるのか?

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統計から見る「5反未満の農家」

10a(1反)の農地で

物財費(114,098円)+労賃(68,077円)>  収入(110,670円)

つまり71,505円の赤字

物財費(114,098円)=収入(110,670円)

物財費と収入がほぼイコールであることから「趣味」判定となる。自家用米を買ったことにすると赤字ですね。

 

新米塾の田んぼ

17.5a(1.75反)の農地で

物財費(77,475円)+労賃(104,400円) > 収入(126,000円)

つまり55,875円の赤字

物財費(77,475円)< 収入(126,000円)

労賃を入れると赤字になるが、収入と物財費では黒字。つまり黒字分で自分の米を買ったことにすれば、トントンくらいということで、「ボランティア」判定。

Aさんの田んぼ

9a(0.9反)

物財費(61,180円)+労賃(17,200円)> 収入(69,300円)

つまり9,080円の赤字

物財費(61,180円)< 収入(69,300円)

 

労賃を入れると赤字になるが、収入と物財費では黒字。つまり黒字分で自分の米を買ったことにすれば(安いけど)、トントンくらいということで、限りなく「趣味」に近い、「ボランティア」判定。

 

Bさんの田んぼ

3ha(3町分)

物財費(450万円)< 収入(570万円)

労賃が不明となっているので、労賃を除けば黒字。面積がこれだけありますので、目指せ主業農家という判定


まとめ~米で食っていくためには~

「趣味」「ボランティア」の人達は、労賃気にせずに、「これまで買っていた米」くらいのコストで、「自分の作った米」が食べられればOK

専業を目指すとなると、コスト減に務めることはもちろんですが、単価を上げる、収量を増やすことができるかにかかっています。以下、500万円くらいの年収を米で確保しようと思うとどれくらいの面積作らなければいけないか計算してみました。

 

農協販売の場合・・・

農協前渡し金→12,600円/60kg

物財費→8,921円/60kg

とすると、1俵辺りの粗利は、12,600円-8.921円=3,679円

500万円稼ぐためには、500万円÷3,679円=1,359俵

反収→527kg(約8.7俵)

とすると

1,359 俵÷8.7俵=156反=15.6町歩

 

それが仮に、1俵20,000円で販売したとなると・・・

1俵辺りの粗利は、20,000円-8,921円=11,079円

500万円稼ぐためには、500万円÷11,079円=451俵

反収→527kg(約8.7俵)

とすると

451俵÷8.7俵=51反=5.1町歩

 

1/3ですむわけですね。

中山間地で、反収9俵上げるのは至難の業ですが、私たちの研究では、専業でやるためには、20,000円/俵の販路を作って、5町歩米を作るという結論に至りました。

専業じゃなくても、みんなそれぞれ自分に合った米づくりを続けていくために、こんな計算を頭に入れておくのもいいかもしれませんね。

阿部巧
阿部巧
イナカレッジ事務局
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