ムラに学ぶ、ヒトに学ぶ、自分らしいライフスタイルを実現する。
イナカレッジ2014年度活動報告会

4月から新しいインターン生が活動をスタートするなか、すごく遅くなりましたが2014年度のイナカレッジ報告会の様子をご紹介させていただきます。

日 時:2015年3月12日(木) 19:00~21:20
場 所:長岡震災アーカイブセンターきおくみらい
参加者:60名

プログラム:

【第一部】インターン生5名の活動報告

【第二部】受入地域からの報告

Iターン留学『にいがたイナカレッジ』3年間の活動の振り返り

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 インターン生たち

ダニエル(イギリス出身)&美和さん(広島県出身)

※インターン生はダニエル
受入先:グリーンハウス里美/十日町市松之山
研修内容:
・田んぼや畑での農作業。畑を借りての自家菜園づくり。山菜採り。
・地域行事やイベントのお手伝い。
・太鼓。

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渡辺 沙綾子(東京都出身)

受入先:(株)松代ハイテクファーム/十日町市松代
研修内容:
・植物工場のお手伝い、米粉を使った商品開発
・古民家修復にかかわる事務作業のサポート
・各種行事・イベント等のお手伝い、機織り、お茶、狩猟…その他楽しそうなことは何でも。

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長野 翼(新潟県)

受入先:刈屋さんちの安心野菜、地域活性化ネットワークとちお/長岡市栃尾
研修内容:
・有機農家での各種農作業。地域イベントの企画・実施。
・山の匠のもとでの大工作業、農作業など)。山男男子プロジェクト。
・集落内でのサロンの立ち上げ。各種地域行事のお手伝い、など

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鈴木 雅大(福島県)

受入先:桐沢担い手生産組合、小国和紙生産組合ほか/長岡市小国
研修内容:
・田んぼや畑での農作業。きのこや花の生産。農産加工のお手伝い
・各種集落行事・イベントのお手伝い。
・手すき和紙工房でのお手伝い。

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高橋 貴啓(千葉県出身)

受入先:荻ノ島地域協議会、門出和紙生産組合/柏崎市高柳
研修内容:
・田んぼ、畑のお手伝い。牛の世話。畦の管理、草刈り等の景観・基盤保全作業。
・都市農村交流事業のサポート。大学生等の受入。集落行事・イベント等のお手伝い。
・和紙工房での紙づくりサポート。

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1年間の活動報告

第一部「インターン生活動報告」では、主に以下の質問をお聞きしました。
① 参加のきっかけ
② 実際に地域に暮らしてみての印象
③ 一年間で学んだこと
④ 今後の進路、この先のビジョン

①参加のきっかけ

ダニエル)10年前に一度浦田に滞在したことがあって、人々のつながりが強くて、そんなコミュニティの中でこれから暮らしていきたいと思って参加した。
美和さん)ダニエルから「村の人たちの繋がりが家族のような感じでとても強い地域。すごく自由がある場所なんだよ。」ということでダニエルと一緒に来ました。

渡辺さん)竹所という集落にひと月インターンとしてお世話になりまして、そこで松代の地域の方々とすごくご縁ができまして、松代にこのまま居たいなあと思って1年のインターンシップに参加しました。

長野さん)農業に興味があって、新規就農の情報を集めていた時に、事前に刈屋さんとお話しする機会がありまして。今度「刈屋さんちの安心野菜」でインターン生を募集しているよっていう話がでていたので、それで栃尾でインターンに応募しました。

鈴木君)もともと自分は農業に興味があって、インターンに応募するなかで、数カ所、農業をやるところをみたんですけど、田んぼをやりたかったので、そのなかで見た小国地域の桐沢集落がそれをメインにやっているということで研修先として選びました。

高橋君)一番この集落がいろいろなことが学べるのではないかということで選びました。

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②実際に地域に暮らしてみての印象

ダニエル)素晴らしかった。(浦田が)大好き!何が一番良かったか…“人”が一番良い!
美和さん)これをやってみたい」と言うと、地域の人が協力してくれる。何か困ったことがあったら、すぐにその人たちのところに行ってあげたいって気持ちになるし、私たちが困ったことがあったら、助けてくれるっていうような感じに思えました。

渡辺さん)短期のときはやっぱりひと月で帰っちゃう子というか、すごくお客さんみたいな感じだった。この1年間のプログラムやります、1年帰る気ないですっていうのをアピールした後ぐらいから、「お前が本当にそういう風に思っているんだったら」みたいな感じですごくかまってくださる方が現れだした。

地域のことを知れば知るほど、やりたいことがなんでもできちゃうというか。こういうことをやってみたいって言うと「あそこにこういう人いるよ」「ここにこういう土地あるよ」そんな話がポンポン出てきて、そういう意味で可能性が無限大みたいな、そういう地域の魅力を感じました。

長野さん)僕の場合は農業を希望して栃尾に来たんですが、事務局の方に、自分のやりたいこと(大工仕事)がまた別にできたんだけどっていうことで相談したら、地元の現役を引退された大工さんを紹介していただいたり、地元の工務店さんを紹介していただいたりとかして、研修内容は大工作業がメインになっていった。自分のやりたいことにそっちの方が近いなあというのが感じられるような自由な幅があって、すごくイナカレッジのインターンって良いなあと思いました。

鈴木君)割と思っていた通りというか。農業自体、自分がやりたかったような農業ができてい  て、勉強になることも多くて、本当に良かったというような感じでした。ただ雪が降っているのを見て、あんなに積もるんだっていう感じでびっくりしましたね。

高橋君)自然の豊かさに驚きましたね。そういう印象がまずあったんですけど。言い方が悪くなりますけど、お年寄りが本当に多くて、この集落大丈夫なんだろうかと、来たときは思ったんですけども、その一人ひとりの生き方というか考え方が、自分なんかよりも全然若いというか、活発というか。目指しているものがちゃんと見えていて、自分みたいに将来の展望が全くない人間が、逆にこんなところに来て良かったのかなぐらいに、今では思っています。とにかく、できる人たちのなかで揉まれて、今ここにいるんですけど、というのが来てみての印象です。

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③一年間で学んだこと

ダニエル)浦田には何でもできる可能性がるということ。百姓・千姓・一万姓…。そういうことが出来る環境があることに気がついたこと。
美和さん)何でも頭で考えるんじゃなくて、積極的にやっていこうっていうのを1年間学びました。

渡辺さん)学びは、本当にいろいろあるんですけど。私個人としては、実はこの1年間は、自分がいたのがレタスの水耕栽培の工場なので、農業っていう農業に関わらなかったんですよね。そういう意味で、学びたかったことはこれから始まる、みたいな感じがあります。あとは、自分がこの地域でこれから生きていくにあたって、自分のポジションが学べたと思います。しがらみがない者がポンと来て、それって結構大きいことだなあっていうのをすごく感じたんです。

長野さん)一番、人のあたたかさみたいなのを、実際に地域に入って、地域の人と接することによって、感じるものだと思うんですよ。

僕も社会人やっていまして、日々追われる無機質な生活をしていたんですけど、インターンということで実際に村の中に入って、村の人と話したりとかしているうちに、野菜もらったりだとか、おかずもらったりだとか、利害関係みたいなのじゃなくて、本当の好意でやってくれて、そこに素直に甘えられるというか、そういう人としてのあたたかみみたいなものが学べたというか、感じられたというのが一番大きかったのかなと思います。

 鈴木君)一番何を学んだかというと、やっぱり皆さんがいう、人との関わりみたいな感じですね。

実際に桐沢という集落の中に入ってイベントごとに参加していくと、そのイベントに集落の全部の人が参加したりとか、そういった人の繋がり、みんな何かがあると集まってくるというか、そういった地域性というのを学べましたし、あと集落という単位を離れても、小国という地域もだいたいみんな知っているみたいな感じで、すごく人と人との関わりというのを学べました。

高橋君)何を学んだかと言われると、本当に、何を学んだのかちょっとわからないですね(笑)。色々学ばさせていただいたので。色々なことにチャレンジしてみたいとか、やってみたいっていう思いで入ってきたんですけども、雪掘りにせよ草刈りにせよ一シーズンしかやっていないので、たぶん、来年には忘れてしまっているんじゃないか。だからこそ、継続していくことが大事だっていうことが学べたのではないかと思います。

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④ 今後の進路、この先のビジョン

ダニエル)去年と同じように、山菜採りから、茅刈り、竹取りまで、山里みたいな生活を続けながら、大地の芸術祭を手伝いながら、通訳で外国人を案内したりとか。で、稲刈りしてから、だんだん自分の百姓としてやっていきたい。お金とかは心配していないから、すぐに職業を探しにいかないと思います。今は百姓になるための時間を持つこと。
美和さん)私は収入の方が多少は気になるんですけど、それよりも心の豊かさというか、ダニエルはこれから心の豊かさの方を大切にしていきたいなあと思っています。ダニエルの心が豊かでないと、私も豊かではなくなる。

渡辺さん)私は引き続き、松代に住むんですけど、ハイテクファームに勤める傍ら、古民家再生建築家の事務所でアルバイトをやらせていただく予定です。主な収入源はそこかなあという感じですね。事務所スペースを使ってカフェとバーを開く予定です。

田んぼと畑も、自分で借りる宛てがついたので、やっていこうと思っているのと、あとは“大地の芸術祭”があるので、地域のファンを増やすというところで何か自分なりに出来ることがあれば良いなあと思っています。

やっぱり本当にご縁だなあと思っています。近所の人たちもすごく面白くて、ハイテクファームに勤めているときも毎日爆笑しながらレタス収穫しているみたいな感じなんですけど(笑)。それぐらいすごく面白い方達がいて、その人たちのことがすごく私は好きになったし、ここで出来たご縁をすごく大事にしていきたい。

 長野さん)インターン中に空き家の利活用の取組をやらせていただきました。囲炉裏を作って、地域の人と外からの人を呼んで、囲炉裏を囲んで食事会をしましょうよ、みたいなことをやったんですけど。工務店への就職も、そういう中で知り合った仲間から紹介してもらいました。いまも空き家の利活用に取り組んでいまして、これからは、そういった空き家をDIYして改装したりだとか、シェアハウスとかシェアスペースとか、人と人を繋いでいったり地域を繋いだりとか、そういった取組をやっていけたら面白いんじゃないかなと考えています。

 鈴木君)このインターンの前半でお世話になった桐沢集落というところで、就農をすることになっています。最初は、農業をやりたいっていう思いで来たので、そこまで場所は拘っていなかったんですけど、インターンで桐沢集落の中で作業をして、桐沢集落のイベントなどに関わっていくうちに、集落の人々に惹かれて、すごく面白かったり、そういった人たちに惹かれて、やっぱり農業って地域と密接に関わるので、農業をやるんだったらこの場所が良いと思ったので、桐沢集落という場所で農業をしたいと思いました。

 高橋君)5組のなかで、唯一、帰らせていただくんですけども(笑)。
ただ本心を言えば、残ってやっていけたらなと思ったんですけど、いまの弱い意思を切り詰めて残っても、あまり集落のためにならないのかなと思っています。今後の予定は、恩返しといったらおこがましいですけど、集落のためになれるような、集落の外にいってもそういうことができるようになってから(集落に)帰らせていただけるのであれば、是非、またよろしくお願いしたいというのが、勝手な思いです。言葉を良くすれば修行で、悪く言えば“人生の夏休み”をもう少し満喫させていただくということで。

 

今回、報告いただいた5人のインターン生のうち、4人がインターン修了後も地域に残ることを決めました。皆さんに共通して言えるのは、これからの仕事はみんな1年間のインターン期間中に築いた地域の人たちとの繋がり・ご縁のなかで仕事を見つけています。
決してハローワークなどの求人ではなく、「こんな仕事あるよ」という地域での信頼を獲得したからこそ紹介される仕事です。

また、“人生の夏休み”を継続する高橋君も、お世話になった集落に恩返しが出来るようになるために、“修行の道”を選びました。いつか再び戻ってきたいという思いがあるからです。

なぜ、そこまで若者は農山村は魅了されるのか?

その答えがこの報告会の中で見えてきた気がします。

キーワードは“ムラのヒト”。5人の発言の中から何度も“ヒトの魅力”が語られています。

 

報告会では、この後受入地域の方からも、「実際に若者を受け入れてどうだったのか」をお聞きしています。その様子は改めて後日アップしたいと思います。

金子知也
金子知也
イナカレッジ事務局
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